水平治療によりリラックスした状態で診療を受けていただけます

安定した姿勢が精密な治療を可能に

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水平診療は、患者さんの真後ろからミラーテクニックを駆使して治療する方法です。
アームの関節をあまり使わない診療が可能になります。

通常の歯科診療では、背の低いお子様と背の高い大人とでは歯科医師の視線の位置関係が変わってきてしまいますが、水平治療では、視線が60度の角度で治療ができるため、安定した姿勢で診療する事が可能と言われています。

リラックスして治療が受けられる水平診療

当院で使う椅子は、デンタルベッドと呼ばれているものです。患者さんの身長に関係なく治療ができるといった特徴があります。
寝ていただくとわかりますが、恐怖心を招きやすい治療器具類は一切、患者さんには見えないようになっています。

寝た状態で治療を受けられるので診療中も脳の血液循環を抑えにくいです。
リラックスして治療を受けているうちに、麻酔を使っていないのに眠り込んでしまうといったお子さんもいます。
患者さんの立場で考えた治療を提供しています。

知っていただきたい「歯科医療の5つの目的」

私がいつも患者さんに対して知っていただきたいと思っている5つの歯科医療の目的をご紹介いたします。

「口腔衛生を良くし、それを維持すること」
衛生的な状態とは、好ましくない組織反応を起こす要素が存在しない状態のことです。
口腔の衛生状態を保つことは、予防のもっとも重要な条件です。できるだけ自分自身でできれば良いのですが、身体が不自由な人であれば家族や周囲の人が手助けをして口腔衛生を良くし、維持してあげることが大切です。逆に、詰め物やクラウンの状態が悪ければ、口腔衛生を悪化させる異物になってしまいます。そうならない良質の素材のものがあれば、費用を含めて患者さんに提案・十分な説明したうえで治療を行っています。
「組織抵抗の増強と維持」
組織抵抗とは、歯と歯周組織との関係を表す言葉です。歯だけがしっかりしていても、歯周組織が悪ければ組織抵抗が崩壊し歯が抜けてしまいます。そこで私は歯の治療だけでなく歯周組織の抵抗を増やし歯をしっかりと支えるための歯周治療も並行して行います。
「口の中の好ましい力関係を作り、それを維持すること」
噛み合わせが悪いと、歯にガタつきが生じてしまったり、顎(あご)の関節を痛めてしまいます。口の中の好ましい力関係を保つためには、噛み合わせがしっかりした状態を作り、維持していく必要があります。
「日常、他の人の見える口の中の範囲の自然な外観の創造と維持」
これは、すべての歯を純白にしなさいということではありません。見ることができない親知らずのような奥歯まで白くする必要はありません。第1から第9歯までの半分程度を清潔感のある白さに保つことが、一つの指標です。
「痛みと不快感の除去」
これは、歯科診療の重要な目的であり、私の診療方針にもなっています。
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私が歯科の研修を受けていた時代、大学病院では治療の段階ごとに担当医師が代わるのが当たり前でした。

虫歯の担当医師、抜歯の担当医師、義歯(入れ歯)の担当医師が、それぞれ違います。
個々の歯科医師が専門ごとに治療を担当するのも一つの方法かも知れませんが、それでは口の中を総合的に判断できる歯科医師が存在しない状態になってしまいます。

私たち開業医の歯科医師は、口の中を総合的に観察、診断しながら個々の治療を行っていきます。
それだからこそ、歯を治しながら、じっくり歯周組織を鍛え、同時に噛み合わせの不具合が生じないように、総合的な立場で主治医を務めることが可能になります。

私にとっての歯科診療

リラックスできる穏やかな待合室

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歯科診療に不安や恐怖心、不信感を覚える人は少なくありません。

歯科診療で不快な経験をした患者さんの救済は、私の人生の目的でもあります。
嫌な目に遭い、歯の状態が悪くなったとしても二度と歯科診療は受けたくないと思っている患者さんたちに来院していただき、お話しを聞かせていただきたいと願っています。世代に関係なく、そのような患者さんと一緒に答えを見出して、前に進んでいきたいと願っています。

患者さんが初めて来院されて驚かれるのは、ウッド調の家具や温かいランプの待合室です。恩師であるダリル・ビーチ先生の発案で、当院でも患者さんにリラックスして診療を受けていただく工夫を凝らしています。

人のつらい気持ちが汲める人間として

私にとって歯科診療は、ひと言で言えば「人助け」です。

虫歯や歯周病など口の中の問題を抱えて来院される患者さん、誤った治療で口の中が腫れ上がり、食事もままならない患者さんに救いの手を差し伸べられるのが歯科医師の私だと思っています。歯科診療をビジネスとは考えていません。
私の歯科診療は、患者さんが何を望んでいるのか、何を悩んでいるのか、何を不安に思っているのかを知ることから始まります。

私のスタンスは上から目線ではなく、いつも患者さんと対等の立場です。歯石を取るときも、歯ブラシの指導も、歯科衛生士に任せず、私自身が行います。
私自身が納得できる歯科診療を提供したいからの一念です。

今、私はボランティアで保護司の仕事にも携わっています。
その活動を通して人間の弱さや苦しみ、悲しみなど、保護される人たちの背景にあるさまざまな感情や状況が伝わってきます。

社会から取り残されそうな人たちを応援する私の生き方は、意に反して医療から取り残されそうな患者さんを救う歯科診療と同じ土俵の上にあり、私の歯科診療もその上で成り立っていることを知っていただければ幸いです。

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歯科医師は炎症を抑える「消防士」

私が子どものころ、『我が生涯は火の如く』という消防士の活躍を描いた映画を見て消防士の生き様に強烈な感動を受けました。
「消防士になりたい」と思いつつ歯科医師になりましたが、今振り返ってみると「炎を消す」消防士の仕事と「炎症を抑える」歯科医師の仕事には共通点があったと思われます。
消防士は、火事を起こさないよう地域の見守りや啓発にも努めています。
それと同様に、歯科医師の私も口腔衛生活動や地域活動に力を注いできました。

子どものころに身についた習慣は、大人になっても続きます。
歯磨きの習慣づけや歯の磨き方の指導などは、将来、口の中の炎症を起こさないための予防に当たります。

私にとって一番のやりがいは、患者さんからの「ありがとう」のひと言です。
その言葉に向かって、この地域で歯科診療を続けていられることにありがたさを痛感しています。

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私は消防士になりませんでしたが、口の中の消防士としてこの地域を守っていきたいと心から思っています。
それが、私のささやかな誇りでもあります。
そして最後に、私の歯科診療は、医療行為であると同時に地域や社会への貢献でもあり続けたいと思っています。